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先天性血栓性血小板減少性紫斑病治療剤 「アジンマ®静注用 1500」 (アパダムターゼ アルファ(遺伝子組換え)/シナキサダムターゼ アルファ(遺伝子組換え))の 12歳未満の小児への適応拡大に関する製造販売承認事項一部変更承認申請について | 武田薬品国内サイト

先天性血栓性血小板減少性紫斑病治療剤 「アジンマ®静注用 1500」 (アパダムターゼ アルファ(遺伝子組換え)/シナキサダムターゼ アルファ(遺伝子組換え))の 12歳未満の小児への適応拡大に関する製造販売承認事項一部変更承認申請について


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2025年3月27日
  • 先天性血栓性血小板減少性紫斑病(cTTP)は生命を脅かす急性症状や慢性かつ消耗性の症状を伴う超希少な血液凝固障害
  • 「アジンマ®静注用 1500」 はcTTP患者さんを対象とした遺伝子組換えADAMTS13を補充する初めての治療剤
  • 承認されれば12歳未満のcTTP患者さんにも貢献が可能に

当社は、本日、「アジンマ® 静注用1500」(遺伝子組換えヒトADAMTS13、一般名: アパダムターゼ アルファ(遺伝子組換え)/シナキサダムターゼ アルファ(遺伝子組換え)、以下「アジンマ」)について、12歳未満の小児患者さんへの適応拡大に関する製造販売承認事項一部変更承認申請を行いましたのでお知らせします。アジンマは世界初の遺伝子組換えADAMTS13製剤であり、「先天性血栓性血小板減少性紫斑病」(congenital thrombotic thrombocytopenic purpura以下「cTTP」)を効能又は効果とする唯一の治療薬です。

cTTPは、ADAMTS13酵素の欠乏によって生じる超希少かつ慢性の血液凝固障害です1。血小板減少症、微小血管症性溶血性貧血、頭痛、腹痛を含む急性症状や消耗性の慢性症状を伴います1、2、3。未治療のまま経過すると急性血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)イベントの死亡率は90%を超えます1、3

このたびの申請は、主に0歳から70歳の cTTP患者さん(日本人5名を含む)を対象としたグローバル第3相臨床試験である281102試験(NCT03393975Go to https://clinicaltrials.gov/study/NCT03393975)における安全性および有効性のデータ、およびグローバル第3b相継続臨床試験であるTAK-755-3002試験(NCT04683003Go to https://clinicaltrials.gov/study/NCT04683003)における安全性および有効性のデータに基づくものです。

アジンマ®(アパダムターゼ アルファ(遺伝子組換え)/シナキサダムターゼ アルファ(遺伝子組換え))について (アジンマ)


アジンマは遺伝子組換えヒトADAMTS13(A disintegrin and metalloproteinase with thrombospondin motifs 13)製剤です。日本においては、先天性血栓性血小板減少性紫斑病治療剤として承認されており、12歳以上の患者さんに対して、定期補充療法(定期的な投与)および一時補充療法(急性増悪時の投与)として投与可能です

アジンマは、米国FDAおよび欧州医薬品局(EMA)により成人および小児患者さんを対象にcTTPの定期補充療法および一時補充療法として承認されています5、6。また、アジンマは米国FDAから後天性、特発性および続発性を含むTTPの治療と予防に対して希少疾病用医薬品に指定されおり、欧州医薬品局(EMA)および厚生労働省(MHLW)からもTTPに対して希少疾病用医薬品指定を受けています。

日本におけるアジンマの製品概要

販売名一般名効能又は効果
アジンマ静注用 1500一般名 アパダムターゼ アルファ(遺伝子組換え)/シナキサダムターゼ アルファ(遺伝子組換え)先天性血栓性血小板減少性紫斑病

先天性血栓性血小板減少性紫斑病(cTTP)について


cTTPは血小板減少症、微小血管症性溶血性貧血、頭痛、腹痛を含む致死的な急性症状や消耗性の慢性症状を伴う慢性血液凝固異常症で7、8、有病率が100万人あたり2~6症例と推定されている超希少疾患です。cTTPは先天性の血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)で、TTP患者さんの中で5%を占めます8、9、10。cTTPではフォン・ヴィレブランド因子(VWF)切断酵素であるADAMTS13の遺伝子異常によりADAMTS13活性が著減するため、血液中に超高分子量VWF重合体が残存します7。超高分子量VWF重合体が存在すると、血小板の凝集および粘着が制御できなくなります3、8。これは全身の微小血管に異常な血小板血栓を生じさせる可能性があり、微小血管障害性溶血性貧血と血小板減少症と関連します2。 cTTPは急性症状と慢性症状の両方を有し(脳、消化管、心臓の虚血を含む)、未治療のまま経過すると、急性TTPイベントの死亡率は90%を超えます3、12。また、cTTPはADAMTS13の欠乏状態に起因して進行する広範な臓器障害やその他の併存疾患を伴う可能性があります3、8、11、12

武田薬品について


武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。詳細についてはhttps://www.takeda.comをご覧ください。

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医療情報


本ニュースリリースには、製品に関する情報が含まれておりますが、それらの製品は、すべての国で発売されているものではなく、また国によって異なる商標、効能、用量等で販売されている場合もあります。ここに記載されている情報は、開発品を含むいかなる医療用医薬品を勧誘、宣伝又は広告するものではありません。

以上
  1. Van Dorland H et al. Haematologica. 2019;104:2107-16.
  2. Chiasakul T and Cuker A. Am Soc Hematol. 2018;2018(1):530–538.
  3. Joly BS et al., Blood. 2017;129(21):2836–2846.
  4. アジンマ静注用 1500 添付文書
  5. ADZYNMA (ADAMTS13, recombinant-krhn) Prescribing Information; 2023.
  6. ADZYNMA (recombinant ADAMTS13) Summary of Product Characteristics; 2024.
  7. Alwan F, et al., Blood. 2019;133:1644-51.
  8. Kremer Hovinga JA, et al. Nat Rev Dis Primers. 2017;3:17020.
  9. Kremer Hovinga JA, George JN. Hereditary Thrombotic Thrombocytopenic Purpura. N Engl J Med. 2019;381(17):1653-1662.
  10. Orpha.net. Congenital thrombotic thrombocytopenic purpura.
    https://www.orpha.net/en/disease/detail/93583?name=TTP&mode=nameGo to https://www.orpha.net/en/disease/detail/93583?name=TTP&mode=name
    Accessed March 2025.
  11. Zheng XL et al. J Thromb Haemost. 2020;18(10):2486-95.
  12. Sukumar S, et al. J Clin Med. 2021;10:536.